2016年8月15日月曜日

今週の今昔館(20) 20160815

〇特別展 中井大和守の建築指図 -世界遺産をつくった大工棟梁- 開催中です
 平成28年7月23日(土)~8月28日(日) (※会期中は休まず開館いたします。)


 重要文化財「大工頭中井家建築指図」は江戸時代の大工頭・中井大和守と配下の棟梁衆が作図した建築設計図です。中井大和守がつくった建物は、大阪城、江戸城、二条城、名古屋城、京都御所、清水寺、知恩院、北野天満宮、方広寺など日本を代表する建物で、現存する作品の多くは国宝や世界遺産になっています。建築指図の多くは300年以上の年月を経て、破損が進んでいました。そこで平成25年度から3ヵ年にわたって、国庫補助と住友財団の助成による保存修理を行いました。
 この展覧会では、修理された建築指図を中心に「大工頭中井家建築指図」を一堂に公開し、日本建築の意匠と技術の真髄に迫ります。

 詳しくはこちらをどうぞ。≫http://konjyakukan.com/kikakutenji.html


特別展 中井大和守の建築指図 -世界遺産をつくった大工棟梁-


 関連イベントとして、谷直樹館長による講演会「建築指図を深読みする-修復を終えた江戸時代の建築絵図から見えてきたもの」を、8月21日(日)10:30から開催します。詳しくは、こちらをどうぞ。
http://konjyakukan.com/kikakutenji.html#kikakutenji20160821

 また、講演会のほかに、谷直樹館長によるギャラリートークを開催します。
開催日時:8月28日(日)14:00から30分程度の予定。





方広寺大仏殿 重要文化財 中井正知氏・中井正純氏蔵
清水寺絵図(部分) 重要文化財 中井正知氏・中井正純氏蔵
「知恩院(部分)」重要文化財 中井正知氏・中井正純氏蔵


〇子ども落語大会、参加者募集中です

第11回子ども落語大会
開催日時 : 9月11日(日)午後12時~17時(予定)
開催場所 : 大阪くらしの今昔館 9階常設展示場 薬屋座敷
参 加 費 : 無料(参加者の御家族1名は入館料無料です)
対 象 : 中学生以下
内 容 : 落語・小噺・おもしろい話など、なんでもOK!
持ち時間 : 一人10分以内(時間厳守のこと)
申込方法 : 往復はがきに住所、氏名、年齢(学年)、電話番号、演目、ありましたら舞台名、
      見台の要否、「出場に際してひとこと!」を明記の上、
      下記申込先へ往復はがきでお申し込みください
      申込者が多い場合は抽選となります
      申込期間 : 平成28年7月23日(土)から8月26日(金)まで
(申込・問合せ先)
     〒530-0041
     大阪市北区天神橋6丁目4-20
     大阪くらしの今昔館「子ども落語大会」係
     TEL 06-6242-1170
備 考  : 本大会の入賞者は、10月9日(日)午前10時から、
     天満天神繁昌亭の舞台に出演していただきます



〇今昔館のあまり知られていない展示(その10)

 戦前大阪市には社会部という組織がありました。現在では新聞社にあるような名前の部署ですが、当時の大阪市社会部は、住宅政策や労働政策、児童保護政策などの社会事業を所管していました。社会事業に行政としての対応が始まったことは、都市政策の画期をなすものでした。不良住宅地区改良事業は社会部のもっとも重要な事業のひとつでした。その事業によって建設された住宅が 大阪くらしの今昔館に展示されています。常設展示の8階近代のフロア「モダン大阪 パノラマ遊覧」の近代都市住宅年表のコーナーにあります。
 明治以降から現代までの大阪の住まいと暮らしの歴史を、「都市住宅の変容」を軸に、市街地や郊外居住の変化などの流れも含めて年表にまとめたもので、この年表の下の段には各時代の代表的な住宅の立面図が同じスケールで描かれています。このパネルをよく見ると、北日東住宅が見つかります。



8階近代のフロアの「近代都市住宅年表」のコーナー

北日東町住宅

 不良住宅地区改良事業は大阪市社会部のもっとも重要な事業のひとつでした。大阪市は大正13年に住宅密集地区2か所の調査を行い、内務大臣の地区指定を待って昭和2(1927)年に住宅地区改良事業に着手しました。対象地区は19の不良住宅地区、約1900坪でした。
 現居住者を仮住宅に移転させ、土地建物を買収して敷地整備と改良住宅の建設を行った後に居住者を帰還居住させる計画で、昭和4年に今宮住宅が竣工したのを皮切りに、仮住宅5か所と改良住宅5か所が完成しました。当初は7年までに1534戸を建設する予定でしたが、利害関係の調査に手間取ったうえに、資材不足が次第に深刻になり、何回かの延長を重ねて17年度までに18地区中13地区を完了し、19年に打ち切られました。
 建設された改良住宅は木造2階建て280戸、鉄筋コンクリート3階建て共同住宅726戸で、木造の仮住宅は144戸でした。鉄筋コンクリートの共同住宅自体が珍しかった当時、最新の設備を備えた改良住宅は大きな注目を浴びました。
 大阪朝日新聞は、「通称カンテキ裏と呼ばれてゐた南日東町のスラム街が一変して、瀟洒たる客船を思はせる鉄筋コンクリートの三層建築がアスフアルトの舗道を挟んで五棟も出現したんだからまつたく隔世の感がある。」と地域の変貌ぶりと改良住宅の「堂々たるモダニズム」を紹介しています(昭和8(1933)年2月23日付け)。

 解説は、「まちに住まう -大阪都市住宅史-」を参考にさせていただきました。


 
〇今週のイベント・ワークショップ

◆7月20日から9月4日までの間は、休まず開館いたします。http://konjyakukan.com/kaikanjikan.php?nextm=201608


8月15日~20日、22日~27日、29日~9月3日
町家ツアー

住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日(※日曜日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)
時 間:11:30、14:30

8月21日(日)、28日
町家衆イベント 町家ツアー

江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00


8月20日(土)
町家衆イベント 折り紙

季節に合わせてさまざまな折り紙をお教えします。作品は持ち帰っていただきます。
時 間:13:30~15:00


8月21日(日)
イベント 町家でお茶会

町家の座敷で「ほっと一息」一服いかがですか
先着順50名、茶菓代300円
※ 当日10時30分より8階ミュージアムショップでお茶券を販売します
協力:大阪市役所茶道部
時 間:13時~15時


8月21日(日)
町家衆イベント 今昔語り

大阪に残る昔ばなしを、町家の座敷でお聞かせします。あたたかくなつかしい風情をお楽しみください。
時 間:14:30~15:00


8月21日(日)
町家衆イベント 町の解説

江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
時 間:13:00~16:00



そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。

大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからどうぞ。

 「住まい・まちづくり・ネット」では、大阪市立住まい情報センター主催のセミナーやイベントの紹介、専門家団体やNPOの方々と共催しているタイアップイベントの紹介などを行っています。イベント参加の申し込みやご意見ご感想なども、こちらから行える双方向のサイトとなっています。
「住まい・まちづくり・ネット」はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/
初めての方はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/howtouse



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