2017年1月30日月曜日

今週の今昔館(44) 20170130

〇企画展「道具の今昔物語―明治・大正・昭和の道具たち―」開催中です

平成29年1月3日(火)~2月17日(金)
開館時間 午前10時から午後5時(入館は午後4時30分まで)
会期中の休館日 1月10日・16日・17日・24日、2月7日、14日
http://konjyakukan.com/kikakutenji.html


 明治から大正・昭和にかけて、日本人のくらしは大きな変化をとげました。それまでなかったガスや電気が日常生活の中に普及していくとともに、ガス製品、電化製品をはじめ数々の新しい道具が生み出され、改良され、それらによってくらしは劇的に便利になりました。

 本展では明治期から昭和40年代にかけて使われた生活道具を中心に展示し、くらしの変遷を紹介します。また小学生の学習内容にあわせ、衣・食・住・遊・学にかかわる道具の移り変わりをわかりやすく展示します。昭和期の茶の間を再現した展示や、蚊帳や黒電話など道具に触れる体験コーナーで、平成生まれの子どもたちが知らない少し昔のくらしを身近に感じてもらえます。

 子どもから大人まで一緒に楽しめる展覧会です。ぜひご家族そろってお越しください。



〇次回企画展「浪花の大ひな祭り-浪花の豪商の雛道具-」のご案内

桃の節句は宮中の行事にはじまり、江戸時代には女子のすこやかな成長を祈る「雛祭り」として武家や町方にも広がりました。
摂南大学と大阪くらしの今昔館は、毎年「浪花の大ひな祭り」として今昔館に大ひな壇を展示しています。今年、鴻池とならぶ浪花の豪商のひとつ「加島屋」(廣岡家)に伝来した節句飾り一式が新たに発見され、大阪くらしの今昔館に寄贈されました。これを記念して加島屋伝来の享保雛や立雛など雛人形や道具類の数々を展示します。豪商の雛道具にみる大坂の華やかな文化をお楽しみください。

会  期:平成29年2月25日(土)~4月2日(日)  開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで) 会期中の休館日:毎週火曜日、3月22日(水)
会  場:大阪市立住まいのミュージアム(大阪くらしの今昔館)企画展示室
入 館 料: 企画展のみ300円
     常設展+企画展   一般800円(団体700円)
                  高・大生500円(団体400円)(要学生証提示)
     *団体は20名以上
     *年間パスポートでもご入場いただけます。
     *中学生以下、障がい者手帳持参者、大阪市内在住の65歳以上の方は
      無料です(要証明書提示)。

享保雛 加島屋伝来 当館蔵

立雛(次郎左衛門雛)
加島屋伝来 当館蔵

丸平大木人形店製の雛人形
個人蔵

御殿雛 摂南大学蔵

大雛壇部分(2015年)
摂南大学蔵




〇今週のイベント・ワークショップ

1月30日(月)~2月4日(土)、6日(月)、8日(水)~10日(金)
町家ツアー

住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日(※日曜日・祝日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)
時 間:11:30、14:30

2月5日(日)、11日(祝)、12日(日)
町家衆イベント 町家ツアー

江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00


2月4日(土)
企画展関連ワークショップ 缶切り競争

てこ式の缶切りを使ってフルーツ缶を開けてみよう!
    開けた缶詰の中身は、給食用アルミ食器に入れて食べます。
     15:00~ 参加費100円 先着10名まで

2月11日(土)
ワークショップ 『版木はがき』

13時30分~15時
参加費:200円

イベント 町家寄席-落語
江戸時代にタイムスリップ!大坂の町家で、落語をきいてみませんか
出演:桂出丸 桂米輝
14時~15時

2月12日(日)
町家衆イベント おじゃみ

古布を四角く切って縫い合わせて作るおじゃみ(お手玉)。
作り方をていねいにお教えします。
開催日:第2日曜
時 間:14:00~16:00


そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。

大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからどうぞ。

 「住まい・まちづくり・ネット」では、大阪市立住まい情報センター主催のセミナーやイベントの紹介、専門家団体やNPOの方々と共催しているタイアップイベントの紹介などを行っています。イベント参加の申し込みやご意見ご感想なども、こちらから行える双方向のサイトとなっています。
「住まい・まちづくり・ネット」はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/
初めての方はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/howtouse



2017年1月25日水曜日

大阪市パノラマ地図検定解説編(4-9)

大正13年発行の「大阪市パノラマ地図」から出題した、大阪市パノラマ地図検定の解説編です。
第4回の10問を順次解説していきます。


第4回第9問
下の地図は大阪市パノラマ地図のある部分を拡大したものです。
A 地図の中心の赤丸印の場所には当時何があったでしょうか?(建物名など)
B 現在はどうなっているでしょうか?
C 江戸時代の天保年間には何があったでしょうか?
D 明治時代後半には何があったでしょうか?
E 地図の右手に見えている川の名前は?

※江戸時代の手がかりをつかむには、浪華名所獨案内を活用してください。
※大阪市パノラマ地図の全体は、こちらからご覧いただけます。



解答と解説
A 堀川監獄跡(扇町公園準備中)
B 扇町公園
C 北野村
D 堀川監獄
E 天満堀川

扇町界隈は、慶長3年(1598年)に天満堀川が開削されて以降、商人や寺社が多く集まり、船場に匹敵する商業と人口の集積が見られるようになりました。それ以前は、長らく大阪の北の境にあたり、さらに北上すると荒れ地に畑が散在するような地域でした。江戸期には刑場があり、明治15年(1882年)には堀川監獄が設置され、明治36年(1903年)に大阪監獄署と改称されました。

明治28年(1895年)5月に大阪鉄道(現在のJR大阪環状線)の天王寺~玉造が開業し、10月に梅田までの延伸により天満駅が開業すると、大川沿いの天満青物市場界隈から商店が立ち並ぶようになり、鉄道北側の市街化も進みました。大正9年(1920年)には大阪監獄が堺市へ移転(現在の大阪刑務所)し、解体3年後の大正12年(1923年)12月に扇町公園として開園しました。大阪市パノラマ地図には、監獄が解体され、公園の工事が始まった頃の様子が描かれています。

かつては大阪プール(現在は八幡屋公園に移転)が存在し、水泳競技を始め、多くのスポーツイベントが開催されたことでも知られます。大阪プールのスタート台(飛び込み台)がモニュメントとして公園内に残されています。

敷地は約7ha、キッズプラザ大阪(関西テレビ放送本社)、北区役所・区民ホールに隣接し、公園内には扇町プールがあります。マウンテンスライダーなどの大型遊戯施設もあり、天王寺公園、中之島公園などと比べて児童の遊技場的な要素が強い公園です。入場無料。(以上、ウィキペディアを参考にして加筆しました)

浪華名所獨案内の扇町付近
天保新改攝州大阪全圖(天保8(1837)年発行)の川崎付近
明治41年、昭和4年、昭和32年、最近の地形図の川崎付近(今昔マップ3より)


第1回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/09/blog-post_8.html

第2回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/10/blog-post_5.html

第3回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/11/blog-post_24.html

2017年1月23日月曜日

今週の今昔館(43) 20170123

〇「大阪・和の暮らしを体験する会」の参加者(外国の方)を募集しています
 Offer international participants to join workshop “Look and Feel of Housing and Life in Edo-Period and Modern Osaka”


The detail of Workshop “Look and Feel Housing and Life in Edo-Period and Modern Osaka”
http://sumai-osaka.blogspot.jp/2017/01/blog-post_10.html


〇「上方の生活文化」を考えるシンポジウムの参加者を募集しています
 -Symposium on "Traditional Culture and Life in Osaka"-


和の住まいとともに、今も暮らしの場に生きている上方の生活文化を専門家による実演を通じて学び、「大阪・和の暮らしを体験する会」によって発見された和の住まいの異文化コミュニケーションにおける問題点や相互交流のあり方を考えます。

日時:2017年2月8日(水)13:30~17:00(受付13:00より)
場所:大阪市立住まい情報センター3階ホール
申込期限:2017年1月25日(水)


申し込みはこちらからどうぞ。
https://www.sumai-machi-net.com/event/portal/event/32681

■プログラム■
・開会・ご挨拶
・〔映像上映〕「大阪・和の暮らしを体験する会」
  2月4日~6日のプログラムのダイジェスト映像
・〔問題提起〕「大阪・和の暮らしから、なにを学ぶのか」
  (大阪くらしの今昔館 谷直樹館長)
・〔文化体験〕「大阪・和の住まい文化」を体験する
 「書」「上方舞」「茶の湯」
 「上方料理」(日本料理「かこみ」)
 「400年前の大阪に流れた洋楽」(日本テレマン協会)
・〔討論会〕“和の住まい文化”を考える
・閉会(17:00予定)

詳しくはこちらからどうぞ。
http://sumai-osaka.blogspot.jp/2017/01/blog-post_7.html

リーフレットはこちらです。
https://www.sumai-machi-net.com/event/images/upload_files/event/32681/event_file/58703966b397b.pdf

※「大阪・和の暮らしを体験する会」は外国の方を対象に、2月4日、5日、6日に開催されます。各回20名様限定です。参加希望または参加をお勧めしたい外国の方がおられましたら、ご連絡ください。別途、申し込み用のリーフレットがあります。

※本プロジェクトは、内閣官房オリンピック・パラリンピック推進本部事務局の委託により、平成28年度オリンピック・パラリンピック基本方針推進調査として実施しています。


〇企画展「道具の今昔物語―明治・大正・昭和の道具たち―」開催中です

平成29年1月3日(火)~2月17日(金)
開館時間 午前10時から午後5時(入館は午後4時30分まで)
会期中の休館日 1月10日・16日・17日・24日、2月7日、14日
http://konjyakukan.com/kikakutenji.html


 明治から大正・昭和にかけて、日本人のくらしは大きな変化をとげました。それまでなかったガスや電気が日常生活の中に普及していくとともに、ガス製品、電化製品をはじめ数々の新しい道具が生み出され、改良され、それらによってくらしは劇的に便利になりました。

 本展では明治期から昭和40年代にかけて使われた生活道具を中心に展示し、くらしの変遷を紹介します。また小学生の学習内容にあわせ、衣・食・住・遊・学にかかわる道具の移り変わりをわかりやすく展示します。昭和期の茶の間を再現した展示や、蚊帳や黒電話など道具に触れる体験コーナーで、平成生まれの子どもたちが知らない少し昔のくらしを身近に感じてもらえます。

 子どもから大人まで一緒に楽しめる展覧会です。ぜひご家族そろってお越しください。



〇収蔵資料紹介 浪花行事十二月 「睦月 今宮十日恵比寿」 二代貞信 作、昭和14(1939)年

 当館の所蔵資料「浪花行事十二月」には、江戸時代の浪花の年中行事風俗が旧暦の月ごとに描かれています。今月ご紹介するのは、旧暦1月(新暦12月)の行事「睦月 今宮十日恵比寿」です。


毎年一月十日、今宮社は福を祈るために詣でる人々で大変賑わいました。社頭では縁起物の品々を売り、詣でた人々は購入した品を笹の枝に結び付けて持ち帰るのをならわしとしました。
嘉永二年(一八四九)の「浪花十二月画譜」の「十日夷」の項に「大坂の南今宮村、天満堀川の同社参りに人のくんじゆうする事、大波のようするか如く、三都の繁華を是によせたるがごとく、就中戯れ男の酒の酔ひ、遊女・絃婦の駕籠にての参り下向の花やかさ、一きわ目立、浪速のにぎわひ目ざましく、価千金一日の栄華なるべし」とあるように、本図の中央には籠に乗ってお参りをする遊女たちと、注目する人々が描かれています。



〇今週のイベント・ワークショップ

1月23日(月)、25日(水)~28日(土)、30日(月)、2月1日(水)~3日(金)
町家ツアー

住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日(※日曜日・祝日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)
時 間:11:30、14:30

1月29日(日)
町家衆イベント 町家ツアー

江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00


1月28日(土)
町家衆イベント ワークショップ 『鬼のお面を作ろう』

①13時30分②14時30分
当日先着各回10名、1人300円
*当日12時より受付で参加整理券を販売します

イベント 座敷舞
山村流の立ち方が華やかな舞を披露します
出演:山村若祿之 ほか
14時~15時

2月4日(土)
企画展関連ワークショップ 缶切り競争

てこ式の缶切りを使ってフルーツ缶を開けてみよう!
開けた缶詰の中身は、給食用アルミ食器に入れて食べます。
15:00~ 参加費100円 先着10名まで


そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。

大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからどうぞ。

 「住まい・まちづくり・ネット」では、大阪市立住まい情報センター主催のセミナーやイベントの紹介、専門家団体やNPOの方々と共催しているタイアップイベントの紹介などを行っています。イベント参加の申し込みやご意見ご感想なども、こちらから行える双方向のサイトとなっています。
「住まい・まちづくり・ネット」はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/
初めての方はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/howtouse



2017年1月18日水曜日

大阪市パノラマ地図検定解説編(4-8)

大正13年発行の「大阪市パノラマ地図」から出題した、大阪市パノラマ地図検定の解説編です。
第4回の10問を順次解説していきます。


第4回第8問
下の地図は大阪市パノラマ地図のある部分を拡大したものです。
A 地図の中心の赤丸印の場所には当時何があったでしょうか?(建物名など)
B 現在はどうなっているでしょうか?
C 江戸時代の天保年間には何があったでしょうか?
D 「すゑよしばし」「くのすけばし」が架かっている川の名前は?
E 「いたやばし」「やすわたばし」が架かっている川の名前は?

※江戸時代の手がかりをつかむには、浪華名所獨案内を活用してください。
※大阪市パノラマ地図の全体は、こちらからご覧いただけます。



解答と解説
A 鰻谷住友邸
B 三井住友銀行事務センターと銅吹所跡史跡公園
C 住友銅吹所
D 東横堀川
E 長堀川

江戸時代の大坂には数多くの銅関連業者が集中していました。日本の生産量の約1/3を生産して、純度99%まで精錬可能という高い技術力を有していました。
大坂屋や平野屋など有力な業者がいましたが、中でも最大規模を誇ったのが泉屋(住友家)で、当地には住友家の店舗や住宅が隣接していました。泉屋は元和9年(1623)に大坂・内淡路町に銅吹所を開設。元禄3年(1690)に本店・居宅を同地に移転し、明治まで続きました。当時の幕府高官やオランダ人もよく視察に訪れたといいます。

明治9年(1876)に銅吹所廃止後に敷地は住友家の邸宅となりました。明治12年(1879)には洋館や庭園がつくられ、ビリヤード場はその東側に建てられました。
文明開化期に多くみられる「擬洋風様式」で、ビリヤード場玄関のアーチや円柱飾りは洋風ですが、壁は土蔵造り、屋根は瓦葺きで、洋風と和風とが混在しています。明治25年(1892)以前の建築と考えられており、独立建物のビリヤード場としては、わが国最古のものです。
以上、大阪あそ歩マップ集より。

浪華名所獨案内の鰻谷付近
天保新改攝州大阪全圖(天保8(1837)年発行)の鰻谷付近
明治41年、昭和4年、昭和32年、最近の地形図の鰻谷付近(今昔マップ3より)

住友銅吹所跡の碑
銅吹所跡史跡公園
日本発のビリヤード場
三井住友銀行事務センター


第1回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/09/blog-post_8.html

第2回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/10/blog-post_5.html

第3回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/11/blog-post_24.html

2017年1月16日月曜日

今週の今昔館(42) 20170116

〇「大阪・和の暮らしを体験する会」の参加者(外国の方)を募集しています
 Offer international participants to join workshop “Look and Feel of Housing and Life in Edo-Period and Modern Osaka”


The detail of Workshop “Look and Feel Housing and Life in Edo-Period and Modern Osaka”
http://sumai-osaka.blogspot.jp/2017/01/blog-post_10.html


〇「上方の生活文化」を考えるシンポジウムの参加者を募集しています
 -Symposium on "Traditional Culture and Life in Osaka"-


和の住まいとともに、今も暮らしの場に生きている上方の生活文化を専門家による実演を通じて学び、「大阪・和の暮らしを体験する会」によって発見された和の住まいの異文化コミュニケーションにおける問題点や相互交流のあり方を考えます。

日時:2017年2月8日(水)13:30~17:00(受付13:00より)
場所:大阪市立住まい情報センター3階ホール
申込期限:2017年1月25日(水)


申し込みはこちらからどうぞ。
https://www.sumai-machi-net.com/event/portal/event/32681

■プログラム■
・開会・ご挨拶
・〔映像上映〕「大阪・和の暮らしを体験する会」
  2月4日~6日のプログラムのダイジェスト映像
・〔問題提起〕「大阪・和の暮らしから、なにを学ぶのか」
  (大阪くらしの今昔館 谷直樹館長)
・〔文化体験〕「大阪・和の住まい文化」を体験する
 「書」「上方舞」「茶の湯」
 「上方料理」(日本料理「かこみ」)
 「400年前の大阪に流れた洋楽」(日本テレマン協会)
・〔討論会〕“和の住まい文化”を考える
・閉会(17:00予定)

詳しくはこちらからどうぞ。
http://sumai-osaka.blogspot.jp/2017/01/blog-post_7.html

リーフレットはこちらです。
https://www.sumai-machi-net.com/event/images/upload_files/event/32681/event_file/58703966b397b.pdf

※「大阪・和の暮らしを体験する会」は外国の方を対象に、2月4日、5日、6日に開催されます。各回20名様限定です。参加希望または参加をお勧めしたい外国の方がおられましたら、ご連絡ください。別途、申し込み用のリーフレットがあります。

※本プロジェクトは、内閣官房オリンピック・パラリンピック推進本部事務局の委託により、平成28年度オリンピック・パラリンピック基本方針推進調査として実施しています。


〇企画展「道具の今昔物語―明治・大正・昭和の道具たち―」開催中です

平成29年1月3日(火)~2月17日(金)
開館時間 午前10時から午後5時(入館は午後4時30分まで)
会期中の休館日 1月10日・16日・17日・24日、2月7日、14日
http://konjyakukan.com/kikakutenji.html


 明治から大正・昭和にかけて、日本人のくらしは大きな変化をとげました。それまでなかったガスや電気が日常生活の中に普及していくとともに、ガス製品、電化製品をはじめ数々の新しい道具が生み出され、改良され、それらによってくらしは劇的に便利になりました。

 本展では明治期から昭和40年代にかけて使われた生活道具を中心に展示し、くらしの変遷を紹介します。また小学生の学習内容にあわせ、衣・食・住・遊・学にかかわる道具の移り変わりをわかりやすく展示します。昭和期の茶の間を再現した展示や、蚊帳や黒電話など道具に触れる体験コーナーで、平成生まれの子どもたちが知らない少し昔のくらしを身近に感じてもらえます。

 子どもから大人まで一緒に楽しめる展覧会です。ぜひご家族そろってお越しください。








〇今週のイベント・ワークショップ

18日(水)~21日(土)30日(月)2月1日(水)~4日(土)
町家ツアー

住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日(※日曜日・祝日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)
時 間:11:30、14:30

1月22日(日)29日(日)
町家衆イベント 町家ツアー

江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00


1月28日(土)
町家衆イベント ワークショップ 『鬼のお面を作ろう』

①13時30分②14時30分
当日先着各回10名、1人300円
*当日12時より受付で参加整理券を販売します

イベント 座敷舞
山村流の立ち方が華やかな舞を披露します
出演:山村若祿之 ほか
14時~15時

2月4日(土)
企画展関連ワークショップ 缶切り競争

てこ式の缶切りを使ってフルーツ缶を開けてみよう!
    開けた缶詰の中身は、給食用アルミ食器に入れて食べます。
     15:00~ 参加費100円 先着10名まで


そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。

大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからどうぞ。

 「住まい・まちづくり・ネット」では、大阪市立住まい情報センター主催のセミナーやイベントの紹介、専門家団体やNPOの方々と共催しているタイアップイベントの紹介などを行っています。イベント参加の申し込みやご意見ご感想なども、こちらから行える双方向のサイトとなっています。
「住まい・まちづくり・ネット」はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/
初めての方はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/howtouse



2017年1月11日水曜日

大阪市パノラマ地図検定解説編(4-7)

大正13年発行の「大阪市パノラマ地図」から出題した、大阪市パノラマ地図検定の解説編です。
第4回の10問を順次解説していきます。


第4回第7問
下の地図は大阪市パノラマ地図のある部分を拡大したものです。
A 地図の中心の赤丸印の場所には当時何があったでしょうか?(建物名など)
B 現在はどうなっているでしょうか?
C 江戸時代の天保年間には何があったでしょうか?
D 瓦斯会社と発電所の間を流れる川の名前は?
E 大きな「區」の字がありますが、この時代は何区でしたか?

※江戸時代の手がかりをつかむには、浪華名所獨案内を活用してください。
※大阪市パノラマ地図の全体は、こちらからご覧いただけます。



解答と解説
A 九条発電所
B 多根総合病院と京セラドーム大阪
C 市岡新田の田畑
D 尻無川
E 西区

明治36年(1903)9月 花園橋~築港桟橋間で日本初の公営電気鉄道として大阪市電が開業しました。その後、大阪市工務課の電気鉄道業務が大阪市電気鉄道課に改組されました。明治42年(1909)3月に配電事業を開始し、明治44年に大阪市電気鉄道部に改組されました。大正12年(1923)10月、大阪電灯からの事業買収に伴い大阪市電気局に改組されました。
昭和2年(1927)2月、平野~阿倍野橋間で市営バスの営業を開始しました。また、昭和8年(1933)5月、日本初の公営地下鉄として大阪市営地下鉄1号線(現・御堂筋線)が開業しました。
昭和17年(1942)4月に、配電事業を関西配電(現在の関西電力)に移管し、昭和20年(1945)9月、大阪市交通局に改組され、現在に至っています。以上、ウィキペディアから引用させていただきました。

大阪市パノラマ地図には発電所と九条車庫が並んで描かれていますが、当時は発電所で発電された電気は市電を走らせるだけでなく家庭用に配電されていました。そのためでしょうか、市電の停留所名は「車庫前」ではなく「発電所前」となっているのも面白いと思います。

大阪市パノラマ地図の九条付近

戦時体制になって配電事業が関西配電(現在の関西電力)に移管されるまでの間、当時の大阪市電気局は市電、地下鉄のほか市営バスも含めた交通事業と、現在関西電力が行っている配電事業の両方を担っていました。大阪市が関西電力の大株主となっているのもその名残です。
九条周辺には尻無川を挟んで西側に電気局、東側に瓦斯会社(現在の大阪ガス)の発祥の地があり、大阪の近代工業発祥のルーツともいえる役割を果たしてきたと考えられます。

尻無川は、昭和27年(1952年)に境川運河以北が埋め立てられ、岩崎運河が尻無川の上流をなすという現在の状態になりました。現在その上に、旧電気局と大阪ガスの用地にまたがって、京セラドーム大阪が建っています。
旧大阪市電気局庁舎は、年に東側の隣接地に建替えられ、跡地には大阪市消防局庁舎が建っています。消防局庁舎の北側には、電気局があった名残として、現在も関西電力の九条営業所があります。

浪華名所獨案内の九条付近
天保新改攝州大阪全圖(天保8(1837)年発行)の九条付近
明治42年、昭和7年、昭和29年、最近の地形図の九条付近(今昔マップ3より)


第1回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/09/blog-post_8.html

第2回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/10/blog-post_5.html

第3回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/11/blog-post_24.html

2017年1月9日月曜日

今週の今昔館(41) 20170109

〇「上方の生活文化」を考えるシンポジウム
-Symposium on "Traditional Culture and Life in Osaka"-


和の住まいとともに、今も暮らしの場に生きている上方の生活文化を専門家による実演を通じて学び、「大阪・和の暮らしを体験する会」によって発見された和の住まいの異文化コミュニケーションにおける問題点や相互交流のあり方を考えます。

日時:2017年2月8日(水)13:30~17:00(受付13:00より)
場所:大阪市立住まい情報センター3階ホール
申込期限:2017年1月25日(水)


申し込みはこちらからどうぞ。
https://www.sumai-machi-net.com/event/portal/event/32681

■プログラム■
・開会・ご挨拶
・〔映像上映〕「大阪・和の暮らしを体験する会」
  2月4日~6日のプログラムのダイジェスト映像
・〔問題提起〕「大阪・和の暮らしから、なにを学ぶのか」
  (大阪くらしの今昔館 谷直樹館長)
・〔文化体験〕「大阪・和の住まい文化」を体験する
 「書」「上方舞」「茶の湯」
 「上方料理」(日本料理「かこみ」)
 「400年前の大阪に流れた洋楽」(日本テレマン協会)
・〔討論会〕“和の住まい文化”を考える
・閉会(17:00予定)

詳しくはこちらからどうぞ。
https://www.sumai-machi-net.com/event/images/upload_files/event/32681/event_file/58703966b397b.pdf

※「大阪・和の暮らしを体験する会」は外国の方を対象に、2月4日、5日、6日に開催されます。各回20名様限定です。参加希望または参加をお勧めしたい外国の方がおられましたら、ご連絡ください。別途、申し込み用のリーフレットがあります。

※本プロジェクトは、内閣官房オリンピック・パラリンピック推進本部事務局の委託により、平成28年度オリンピック・パラリンピック基本方針推進調査として実施しています。


〇企画展「道具の今昔物語―明治・大正・昭和の道具たち―」開催中です

平成29年1月3日(火)~2月17日(金)
開館時間 午前10時から午後5時(入館は午後4時30分まで)
会期中の休館日 1月10日・16日・17日・24日、2月7日、14日
http://konjyakukan.com/kikakutenji.html


 明治から大正・昭和にかけて、日本人のくらしは大きな変化をとげました。それまでなかったガスや電気が日常生活の中に普及していくとともに、ガス製品、電化製品をはじめ数々の新しい道具が生み出され、改良され、それらによってくらしは劇的に便利になりました。

 本展では明治期から昭和40年代にかけて使われた生活道具を中心に展示し、くらしの変遷を紹介します。また小学生の学習内容にあわせ、衣・食・住・遊・学にかかわる道具の移り変わりをわかりやすく展示します。昭和期の茶の間を再現した展示や、蚊帳や黒電話など道具に触れる体験コーナーで、平成生まれの子どもたちが知らない少し昔のくらしを身近に感じてもらえます。

 子どもから大人まで一緒に楽しめる展覧会です。ぜひご家族そろってお越しください。



〇今昔館のあまり知られていない展示(その30)
 近世のフロアのあまり知られていない展示の20回目は、こちらの写真です。



 今回は、木戸門を入って右側、人形屋の隣りの本屋です。江戸時代の本屋は書肆(しょし)と呼ばれ、現代の本屋さんと違うのは版元を兼ねていたという点にあります。
 江戸時代には本を出版しようとすると、販路拡大のために三都(江戸・京・大坂)の三者が版元となり、執筆料、版彫り代、刷り代などさまざまな費用を分担していました。心斎橋界隈にはこうした書肆が軒を並べ、日用に用いる節用集から専門書まで何でも入手できる町となっていました。
 こうした書肆のあり方で、大坂と江戸には決定的な違いが見られます。江戸では、書肆と絵草子などを扱う同業者がそれぞれ別の仲間(組合)を結成していました。当然のことながら本屋では本を、草紙屋では草紙・浮世絵などを商品として扱っていました。しかし、大坂はこの2つの仲間が分立せずに1つの仲間として成立していました。つまり、本屋の店先には本と浮世絵などが並んで販売されていたのです。



 江戸時代後期、大坂の書肆は版木の買い占めに走ります。本の再版は各版元の合意がないとできませんから、よほど人気の高いものでないとなかなか再版されることはなかったのです。また、江戸時代の書肆は新刊だけではなく古本も商っていました。大坂の本屋の店先には新刊本、古本、浮世絵など、江戸には見られない品揃えであったと想像されます。そして、版木を買い占めれば自由に再版できるという利点をもたらします。しかし、こうしてため込んだ版木は明治時代になって新しい印刷技術の到来により、ただの薪となってしまいました。大坂本屋仲間の打算と誤算がそこにあったのです。この時以降、京阪の出版元は減少の一途をたどります。
 今昔館に再現した書肆は、大坂で最後の華やかな時代であった天保初年頃に実在した本屋の復元を目指しました。新刊・古書そして浮世絵を扱う店です。店頭には上方でさかんに売り出された「上方役者絵」も並んでいます。



〇今週のイベント・ワークショップ

11日(水)~14日(土)
町家ツアー

住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日(※日曜日・祝日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)
時 間:11:30、14:30

1月9日(祝)、15日(日)
町家衆イベント 町家ツアー

江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00


1月14日(土)
イベント 町家寄席-落語

江戸時代にタイムスリップ!大坂の町で、落語をきいてみませんか
出演:桂出丸 桂文華
14時~15時
町家衆イベント ワークショップ 『石臼体験』
13時30分~15時
時間内、参加人数制限なし、1人100円

1月15日(日)
町家衆イベント 連鶴

折鶴がいくつもつながった連鶴。
一枚の紙から折るところに特色があります。
作り方を詳しくお教えします。
開催日:奇数月の第3日曜
時 間:14:00~15:30

町家衆イベント 町の解説
江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。
当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
開催日:第1・3日曜
時 間:13:00~16:00

1月28日(土)
町家衆イベント ワークショップ 『鬼のお面を作ろう』

①13時30分②14時30分
当日先着各回10名、1人300円
*当日12時より受付で参加整理券を販売します

イベント 座敷舞
山村流の立ち方が華やかな舞を披露します
出演:山村若祿之 ほか
14時~15時


そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。

大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからどうぞ。

 「住まい・まちづくり・ネット」では、大阪市立住まい情報センター主催のセミナーやイベントの紹介、専門家団体やNPOの方々と共催しているタイアップイベントの紹介などを行っています。イベント参加の申し込みやご意見ご感想なども、こちらから行える双方向のサイトとなっています。
「住まい・まちづくり・ネット」はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/
初めての方はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/howtouse



2017年1月4日水曜日

大阪市パノラマ地図検定解説編(4-6)

大正13年発行の「大阪市パノラマ地図」から出題した、大阪市パノラマ地図検定の解説編です。
第4回の10問を順次解説していきます。


第4回第6問
下の地図は大阪市パノラマ地図のある部分を拡大したものです。
A 地図の中心の赤丸印の場所には当時何があったでしょうか?(建物名など)
B 現在はどうなっているでしょうか?
C 江戸時代の天保年間には何があったでしょうか?
D 地図の右側の川の名前は?
E 赤丸の左上の大きな文字「新」は何でしょうか?

※江戸時代の手がかりをつかむには、浪華名所獨案内を活用してください。
※大阪市パノラマ地図の全体は、こちらからご覧いただけます。



解答と解説
A 住友伸銅所
B 大阪市中央卸売市場
C 安治川新地と野田村
D 安治川
E 新堀

 住友伸銅所は、明治30年(1897)4月1日 日本製銅株式会社を買収して住友伸銅場として開設され、銅・真鍮類の板・棒・線等の製造を始めました。大正2年(1913)6月に住友伸銅所に改称され、大正10年(1921)2月に、住友合資会社伸銅所が発足しています。昭和10年(1935年)9月に、住友製鋼所(旧・住友鋳鋼場)と合併し、住友金属工業株式会社が発足しました。

住友伸銅所安治川工場全景(大正年間)
(株式会社UACJ銅管HPより)
 住友伸銅所の跡地に建設された中央卸売市場については、大阪市のホームページによると、
 ≪毎日の食卓にならぶ野菜、果実、水産物などの取引の場である市場が大阪に誕生したのは、大坂城が築かれた頃でした。その後、江戸時代に入って、人口が増え、「天下の台所」として大阪の町が栄えるにつれて市場は各地の水路と陸路交通の要所に発展し、庶民の暮らしに広く定着するようになりました。なかでも、昭和のはじめまでにぎわった有名な市場として、天満、ざこば、靭(うつぼ)、木津、難波などがありました。

 第一次大戦が終わった大正7年頃は、経済情勢が不安定であったため、物価への影響を危惧した本市は、大正7年4月に公設小売市場を設置し、日用品の廉売と物価の安定を図った。同年7月に起きた「米騒動」は、国民の食生活に影響が多大であったことから、国においてもその対策を検討することになり、本市の公設小売市場の設置に刺激され、生鮮食料品の取引の正常化、適正な価格形成を目的として、大正12年3月に中央卸売市場法を制定されました。

 本市においても、市民の食生活安定のために公設小売市場の親市場として、中央卸売市場の開設が必要であると判断し調査委員会等を設置し、検討を重ねました。その結果、水陸運ともに至便な福島区野田を最適地として決定し、全国に先がけて大正14年3月に国の認可を得て着工し、当時東洋一を誇る堂々たる総合市場として、昭和6年11月11日に現在の中央卸売市場(本場)が敷地面積約126,000平方メートルで開場しました。この開場と同時に従来から繁栄していた私設卸売市場については、中央卸売市場にほとんどが収容され、開場後1年間(昭和7年)の取扱量は39万トンに達しました。

 また、第二次大戦終戦直後の統制中は、生鮮食料品の集荷配給機関として本来の市場機能を一時中断しましたが、統制の解除とともに、昭和25年5月から仲買制度の復活など再び本来の市場の姿に戻り、取扱量も45万トンまで回復しました。

 昭和39年には、高度経済成長等により本場の取扱量も開場当時の2倍強の82万トンを超え、11月には取扱数量の増大に対応するため、東住吉区今林に東部市場を開場し、本場とともに、市民の台所として大きな役割を果たしてきました。また、食肉市場については、昭和33年、西成区津守に「市立と畜場」に併設して食肉卸売市場を全国に先がけて開場しました。

 その後も毎年1割近くの増加を示し、昭和45年に120万トンに達したことから、取扱量の増加や自動車輸送の激増に対処し、また、老朽施設の改善と狭あい・過密打開のため、拡張整備事業(現在の市場西棟)を実施し、昭和50年11月に果実・乾物等の部門を、昭和51年2月に漬物売場をそれぞれ移転しました。また、昭和51~55年度には東部市場の加工食料品売場と仲卸棟を整備し、昭和59年4月には、食肉市場が近代的で衛生的な食肉処理場などの設備を備えた南港市場として、住之江区南港に移転しました。
 
 しかし、本場開場から60年余を経て、施設の老朽化が著しく、耐震構造の施設への建替えや、生鮮食料品等にかかる流通環境の変化や多種多様な消費者ニーズ、情報化の進展への対応が求められていたことから、食品流通の基幹的役割を充分果たすことができる機能を有するとともに、環境対策や衛生面に配慮した廃棄物の処理施設等を備えた近代的な市場をめざし、平成元年度より抜本的な施設整備事業に着手しました。平成4年9月に業務管理棟が竣工し、その後引続き市場棟(現在の市場東棟)及び関連棟の工事を進め、足かけ10年に及んだ現地建替が平成14年11月に完成した。現在、更なる物流機能の強化を図るため、平成15年6月から配送加工棟の整備に努め、平成16年7月に竣工しました。≫

浪華名所獨案内の野田付近
天保新改攝州大阪全圖(天保8(1837)年発行)の野田付近
明治42年、昭和7年、昭和30年、最近の地形図の野田付近(今昔マップ3より)


第1回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/09/blog-post_8.html

第2回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/10/blog-post_5.html

第3回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/11/blog-post_24.html

2017年1月3日火曜日

今週の今昔館(40) 20170103

〇大阪くらしの今昔館は、新年1月3日(火)から開館しています
 「今昔館に初もうで」
 大人も子どもも楽しめる懐かしいお正月遊びのイベントを開催中です。



〇企画展「道具の今昔物語―明治・大正・昭和の道具たち―」開催中です

平成29年1月3日(火)~2月17日(金)
開館時間 午前10時から午後5時(入館は午後4時30分まで)
会期中の休館日 1月10日・16日・17日・24日、2月7日、14日
http://konjyakukan.com/kikakutenji.html

 明治から大正・昭和にかけて、日本人のくらしは大きな変化をとげました。それまでなかったガスや電気が日常生活の中に普及していくとともに、ガス製品、電化製品をはじめ数々の新しい道具が生み出され、改良され、それらによってくらしは劇的に便利になりました。

 本展では明治期から昭和40年代にかけて使われた生活道具を中心に展示し、くらしの変遷を紹介します。また小学生の学習内容にあわせ、衣・食・住・遊・学にかかわる道具の移り変わりをわかりやすく展示します。昭和期の茶の間を再現した展示や、蚊帳や黒電話など道具に触れる体験コーナーで、平成生まれの子どもたちが知らない少し昔のくらしを身近に感じてもらえます。

 子どもから大人まで一緒に楽しめる展覧会です。ぜひご家族そろってお越しください。




〇今昔館のあまり知られていない展示(その29)
 近世のフロアのあまり知られていない展示の19回目は、こちらの写真です。


 今回は、木戸門を入って右側、風呂屋の隣りの人形屋です。店の奥は着物の着付けのコーナーになっていますが、店頭には人形やおもちゃを展示しています。  江戸時代の大坂を代表する人形は「竹田人形」でしょう。重厚な作り豪華な装飾で有名なもので、文化・文政期に大ブレークした人形浄瑠璃である「竹田座」に由来する人形たちです。派手なポーズをとり、目立ったところにお金を投入する浪花人の気質がうかがえます。  こうした竹田人形は、文楽で使用される頭の製作者であった細工師たちが手掛けていたといわれ、丁寧な拵えとなっています。衣装も別珍を使ったり、奇抜な刺繍を施すなど、見栄えの良いものとなっています。

 江戸時代天保3年(1823)に出版された「浪華買物独案内」や弘化3年(1846)の「大阪商工銘家集」をみると、人形を扱う問屋や細工所は北御堂・南御堂の近くに点在していたことがわかります。大きな問屋であった播磨屋政兵衛などは、「萬手遊人形卸所(よろずてあそびにんぎょうおろしどころ)」として、まさに南御堂の前で営業していたことがわかります。当然のごとく三月・五月人形を扱い、当時も有名であった京の伏見人形も扱われていました。物資が全国から集散する大坂にあっては、さまざまな人形が店頭に飾られ人々の注目を浴びていたでしょう。


 こうした高価な人形を扱う店とは別に、子どもたちを相手に商売をする「御手遊木偶所(おんてあそびでくどころ)」なども市中には多く存在していました。松山半山が描いた「雲煙過眼」(大阪歴史博物館蔵)にはこの店先が描かれています。女性が子ども相手に風車、でんでん太鼓、お面、大阪特有の管人形などの手遊びもの、つまり玩具を商っているのです。しかし、店の奥にはきちんとした人形が置かれていたはずです。

 こうした検討を踏まえて復元した鯛屋の店頭には、玩具も伏見人形も竹田人形もあるという業態としました。一つの業種の中でも何でも扱うのが浪花の基本なのかもしれません。まさに活気に満ちた都市だったのです。




〇今週のイベント・ワークショップ

1月3日(火)~7日(土)、11日(水)~14日(土)
町家ツアー

住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日(※日曜日・祝日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)
時 間:11:30、14:30

1月8日(日)、9日(祝)、15日(日)
町家衆イベント 町家ツアー

江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00


1月3日(火)~6日(金)
イベント 今昔館に初もうで

大人も子どもも楽しめる懐かしいお正月遊び
(福笑い・双六・百人一首等)
書初めもあります
(1/4~5、13:30~16:00、¥100)

【1月3日(火)だけのお楽しみ】
*甘酒のご接待・・10時~ 先着200名
*干支の折り紙・・13時30分~ ¥100
*あてもの・・先着200名(中学生以下)

【1月3日(火)4日(水)のお楽しみ】
*おみくじ・・無料
*絵馬・・¥100

1月7日(土)
ワークショップ ‘ハンカチを染めてみよう’
当日先着 各回10名 材料費300円
講師:町家衆
※当日12時より8階受付で参加整理券を販売します
1回目13時~、2回目14時30分~

1月8日(日)
町家衆イベント おじゃみ(有料)

古布を四角く切って縫い合わせて作るおじゃみ(お手玉)。
作り方をていねいにお教えします。
開催日:第2日曜
時 間:14:00~16:00

イベント 筑前琵琶
和楽器の奏でる音をお楽しみください
出演:竹本旭将 他
14時~15時

1月14日(土)
イベント 町家寄席-落語

江戸時代にタイムスリップ!大坂の町で、落語をきいてみませんか
出演:桂出丸 桂文華
14時~15時
町家衆イベント ワークショップ 『石臼体験』
13時30分~15時
時間内、参加人数制限なし、1人100円

1月15日(日)
町家衆イベント 連鶴

折鶴がいくつもつながった連鶴。
一枚の紙から折るところに特色があります。
作り方を詳しくお教えします。
開催日:奇数月の第3日曜
時 間:14:00~15:30

町家衆イベント 町の解説
江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。
当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
開催日:第1・3日曜
時 間:13:00~16:00


そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。

大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからどうぞ。

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