2016年9月5日月曜日

今週の今昔館(23) 20160905

〇展示替えに伴う休館について
 大阪くらしの今昔館は、9月5日(月)から9日(金)まで、展示替えのため休館いたします。
 9月10日(土)からは、「商家の賑わい」の展示となります。
 江戸時代の大坂の店先を再現し、当時の賑やかな商家の様子を楽しめます。



 なお、9月10日からは通常通り、毎週火曜日と第三月曜日が休館日となります。
 9月は、5日から9日までと、13日、20日、27日の火曜日と、21日(水)が休館となります。
 第三月曜日19日は祝日のため開館しますので、21日(水)が休館となります。
 9月のカレンダーは、こちらでご確認ください。
http://konjyakukan.com/kaikanjikan.php?nextm=201609


〇着物体験の利用料金改定について
 2016年9月10日より、着物体験の利用料金が、お一人様1回につき500円となります。ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
http://konjyakukan.com/topic.html#20160827



〇資料紹介「浪花行事十二月 月見月 彼岸会」 二代貞信 作、昭和14(1939)年
 当館の所蔵資料「浪花行事十二月」には、江戸時代の浪花の年中行事風俗が旧暦の月ごとに描かれています。今回はその中から、8月の行事「月見月 彼岸会」をご紹介します。(大阪くらしの今昔館ホームページからの引用です。)
http://konjyakukan.com/topic.html#2016/08/23

 彼岸の供養のために四天王寺に参拝する人々の様子が描かれています。奥には五重塔がのぞいています。

 この絵は四天王寺境内の西側に位置する極楽門から見た様子です。極楽門の転法輪は、回すと功徳が得られるといわれており、男性が手をかけています。中央には線香を求める女性、境内には酒、茶、寿しなどの提灯が掲げられ、ますます賑わいを増しています。

 延宝8(1680)年の『難波鑑』の「天王寺彼岸詣」に「当日の彼岸詣は、春こそよけれと人ごとにいふめれど、秋はまた、あふ坂の清水も、ひややかに亀井の水をむすふ手も涼しくて、三伏の気をはらふもまたおかし。(中略)此寺の石の鳥居は、極楽の東門の中心なれば、彼岸の時正には日輪極楽の東門にいらせ給ふとて、人々是をおがまむと、歩をはこぶ事なりしを、今は此こともなく、身にはきよらを尽して、大坂のうちはいふに及ばず、堺よりも、貴賎上下乗物弁当、さすがにひろき道野辺も所せくまでこみあひおし合て幾千萬とも知がたく、綾羅錦繍のよそおひ、己れおとらじと嗜て、風流をこのむ人々のありさまは、またさら也」とあります。


〇今昔館のあまり知られていない展示(その13)
 近世のフロアのあまり知られていない展示の3回目は、こちらの写真です。
 何かわかりますか?今昔館のどこにあるでしょうか?


 答えは「格子戸」で、「唐物屋」にあります。

 唐物屋の入り口は、戸が壁に沿って上下する「摺上げ戸」になっています。現代のシャッターの江戸時代版です。戸は格子戸と大戸の二重になっています。
 格子戸には潜り戸が付いていますが、昼間用の簡単な戸締りですので、鍵は付いていません。小柳ルミ子さんの「私の城下町」に登場する、「格子戸を~、くぐり抜け~、見上げる夕焼けの空に~」の格子戸です。
 大戸は、夜の戸締り用で、鍵のかかる潜り戸付きです。鍵は、左の図にあるように、「長枢」「短枢」の長短2枚の枢(くろろ)が付いていて、夜の来客に対しては、まず、長い方を上げて潜り戸をわずかに開け、相手を確認したうえで短い方を上げて内に通すようにできています。現代のドアチェーンと同じ仕掛けです。

町家の仕掛け
 格子戸、大戸ともに、上げ下げがしやすいようにロープが付いていて、2階にある滑車に掛けられています。反対側には戸と同じ重さの砂袋が下げられ、バランスをとっています。この仕掛けがないと、一人の力で戸を上げることは困難でしょう。200年前の仕掛けとしてはよくできています。長短2枚の枢も含めて、昔の人は偉かったと思います。
 普段は店の中へ出入りできるよう、摺上げ戸は上げられています。勝手に触ると危ないですから、必ずスタッフかミュージアムボランティアの町家衆にお声掛けください。町家ツアーに参加すると、実演をご覧いただくことができます。
普段は摺上げ戸は上に上がっています
勝手に触らずにスタッフか町家衆に声をかけてください
 唐物屋には「摺上げ戸」が付いていますが、現代のシャッターと同じで店の間口を最大限に活用したいとの考えから、横引きではなく上下に摺上げています。建具屋と小間物屋には同じく戸袋のいらない「はね上げ戸」が付いていますが、危険なので固定されています。
 町会所の入り口には、横引きの戸が付いています。是非一度いろいろな戸を見比べてみてください。
建具屋と小間物屋には「はね上げ戸」が付いています


 
〇今週のイベント・ワークショップ

◆9月5日(月)から9日(金)まで、展示替えのため休館いたします。
http://konjyakukan.com/kaikanjikan.php?nextm=201609


9月10日、12日~17日
町家ツアー

住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日(※日曜日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)
時 間:11:30、14:30

9月11日、18日
町家衆イベント 町家ツアー

江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00


9月10日(土)
ワークショップ 『張り子のお面を作ろう』

①13時30分 ②14時30分
当日先着各回10名、参加費300円
*当日10時より受付で参加整理券を販売します
講師:大阪くらしの今昔館 町家衆

9月11日(日)
町家衆イベント おじゃみ(有料)

古布を四角く切って縫い合わせて作るおじゃみ(お手玉)。
作り方をていねいにお教えします。
開催日:第2日曜
時 間:14:00-16:00

9月11日(日)
イベント 第11回子ども落語大会

開催日時 : 午後12時~17時(予定)
開催場所 : 大阪くらしの今昔館 9階常設展示場 薬屋座敷
参 加 費 : 無料(参加者の御家族1名は無料です)
対 象 : 中学生以下
内 容 : 落語・小噺・おもしろい話など、なんでもOK!
持ち時間 : 一人10分以内(時間厳守のこと)
      出演の参加申し込みは締め切りました。
備 考  : 本大会の入賞者は、10月9日(日)午前10時から、
     天満天神繁昌亭の舞台に出演していただきます

9月17日(土)
イベント 上方の華と粋 座敷舞

上方の地で生まれ育った「上方舞」
山村流の立方が町家の座敷で華やかな舞を披露します
舞い方:山村若祿之 他
14時~15時


9月18日(日)
町家衆イベント 今昔語り

大阪に残る昔ばなしを、町家の座敷でお聞かせします。
あたたかくなつかしい風情をお楽しみください。
開催日:お茶会と同日
時 間:14:30~15:00

9月18日(日)
町家衆イベント 町の解説

江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。
当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
時 間:13:00~16:00


9月18日(日)
町家衆イベント 連鶴

折鶴がいくつもつながった連鶴。
一枚の紙から折るところに特色があります。
作り方を詳しくお教えします。
開催日:奇数月の第3日曜
時 間:14:00~15:30

9月18日(日)
イベント 町家でお茶会

町家の座敷で「ほっと一息」一服いかがですか
先着順50名、茶菓代300円
※当日10時30分より8階ミュージアムショップでお茶券を販売します
協力:大阪市役所茶道部
時 間:13時~15時



そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。

大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからどうぞ。

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