〇今昔館のあまり知られていない展示(その21)
近世のフロアのあまり知られていない展示の11回目は、こちらの写真です。
井原西鶴が著した「諸艶大鏡」いわゆる「好色二代男」や、喜多川守貞が著した「守貞謾稿」によると、江戸時代前期には京・大坂の庶民の間ではすでに誓文払いが定着しており、江戸では恵比寿講と呼ばれていたことがわかります。
この誓文払いは、江戸時代から現在へ続く民間信仰と言えましょう。10月20日になると京都の人々はこぞって四条寺町東入にある冠者殿へ参詣していたといいます。普段客をだました罪を免れるようにと祈る行事です。そして京・大坂の商家では、罪滅ぼしのためと称して安売りを行っていました。冠者殿の祭神には諸説ありますが、一般的には誓詞に背いて源義経の堀川の館に夜討ちをかけて殺された土佐房昌俊を祀るといわれます。つまり起請返しの神として信仰していたのでしょう。
大坂では、古くから呉服屋がこの誓文払いを行っていました。「浪花の梅」に見られるように、店先に棒を突き出すディスプレーを施し、端切れまでも商ったのです。普段買えない高価なものから端切れまで、何でも商うのが大坂スタイルということができます。
現代、女性に人気の高いバーゲンセール。実はすでに江戸時代の大坂では、この誓文払いという形で展開していたのです。バーゲンの伝統は江戸時代にすでに成立していたのです。
大阪くらしの今昔館の9階江戸時代のフロアでは、季節の移ろいに合わせて江戸時代の暦に沿った季節感のある浪花の展示を行っています。今年は11月19日が旧暦10月20日に当たります。11月2日から18日まで、呉服屋に誓文払いを復元しています。
〇資料紹介「浪花行事十二月 時雨月 誓文払」 二代貞信 作、昭和14(1939)年
当館の所蔵資料「浪花行事十二月」には、江戸時代の浪花の年中行事風俗が旧暦の月ごとに描かれています。今月ご紹介するのは、旧暦10月(新暦11月)の行事「時雨月 誓文払」です。
大坂の呉服屋では、11月から12月の時期に現代でいうバーゲンセール、「誓文払」を行っていました。着物を仕立てる際に余った反物の端切れを竿に吊るし、軒から通りに突き出して販売しました。色とりどりの布地がはためく軒先で、品定めをする子連れの女性と、ねじり鉢巻をして道行く女性たちに声をかける店主の姿は、年末の商家の風物詩といえるでしょう。
〇今週のイベント・ワークショップ
10月31日、11月2日、4日~5日、7日、9日~12日
町家ツアー
住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日(※日曜日・祝日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)
時 間:11:30、14:30
11月3日、6日、13日
町家衆イベント 町家ツアー
江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00
11月3日(木・祝) イベント 乙女文楽
上方の地で生まれ親しんだ芸能。磨かれた芸の技をご覧ください
出演:乙女文楽座
14時~15時
11月5日(土) ワークショップ 『ふくろうのストラップを作ろう』
各回先着10名、1人300円
*当日10時より受付で参加整理券を販売します
①13時30分 ②14時30分
11月6日(日) 町家衆イベント 今昔語り
大阪に残る昔ばなしを、町家の座敷でお聞かせします。
あたたかくなつかしい風情をお楽しみください。
開催日:お茶会と同日
時 間:14:30~15:00
11月6日(日) 町家衆イベント 町の解説
江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。
当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
開催日:第1・3日曜
時 間:13:00~16:00
11月6日(日) イベント 町家でお茶会
町家の座敷で「ほっと一息」一服いかがですか
先着順50名、茶菓代300円
※当日10時30分より8階ミュージアムショップでお茶券を販売します
協力:大阪市役所茶道部
13時~15時
11月12日(土)
イベント 町家寄席-落語
江戸時代にタイムスリップ!大坂の町で、落語をきいてみませんか
出演:桂出丸 桂文五郎
14時~15時
町家衆イベント 町の解説
江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。
当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
開催日:第1・3日曜
時 間:13:00~16:00
11月13日(日) 町家衆イベント おじゃみ(有料)
古布を四角く切って縫い合わせて作るおじゃみ(お手玉)。
作り方をていねいにお教えします。
開催日:第2日曜
時 間:14:00~16:00
11月19日(土)、20日(日)
関西文化の日(11/19・20)は今昔館の入館料(常設展)が無料です!
町家衆イベント 楽市町家
13時~16時
ぜんざい
11時~
100円/杯(なくなり次第終了)
そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。
近世のフロアのあまり知られていない展示の11回目は、こちらの写真です。
井原西鶴が著した「諸艶大鏡」いわゆる「好色二代男」や、喜多川守貞が著した「守貞謾稿」によると、江戸時代前期には京・大坂の庶民の間ではすでに誓文払いが定着しており、江戸では恵比寿講と呼ばれていたことがわかります。
この誓文払いは、江戸時代から現在へ続く民間信仰と言えましょう。10月20日になると京都の人々はこぞって四条寺町東入にある冠者殿へ参詣していたといいます。普段客をだました罪を免れるようにと祈る行事です。そして京・大坂の商家では、罪滅ぼしのためと称して安売りを行っていました。冠者殿の祭神には諸説ありますが、一般的には誓詞に背いて源義経の堀川の館に夜討ちをかけて殺された土佐房昌俊を祀るといわれます。つまり起請返しの神として信仰していたのでしょう。
大坂では、古くから呉服屋がこの誓文払いを行っていました。「浪花の梅」に見られるように、店先に棒を突き出すディスプレーを施し、端切れまでも商ったのです。普段買えない高価なものから端切れまで、何でも商うのが大坂スタイルということができます。
現代、女性に人気の高いバーゲンセール。実はすでに江戸時代の大坂では、この誓文払いという形で展開していたのです。バーゲンの伝統は江戸時代にすでに成立していたのです。
大阪くらしの今昔館の9階江戸時代のフロアでは、季節の移ろいに合わせて江戸時代の暦に沿った季節感のある浪花の展示を行っています。今年は11月19日が旧暦10月20日に当たります。11月2日から18日まで、呉服屋に誓文払いを復元しています。
〇資料紹介「浪花行事十二月 時雨月 誓文払」 二代貞信 作、昭和14(1939)年
当館の所蔵資料「浪花行事十二月」には、江戸時代の浪花の年中行事風俗が旧暦の月ごとに描かれています。今月ご紹介するのは、旧暦10月(新暦11月)の行事「時雨月 誓文払」です。
大坂の呉服屋では、11月から12月の時期に現代でいうバーゲンセール、「誓文払」を行っていました。着物を仕立てる際に余った反物の端切れを竿に吊るし、軒から通りに突き出して販売しました。色とりどりの布地がはためく軒先で、品定めをする子連れの女性と、ねじり鉢巻をして道行く女性たちに声をかける店主の姿は、年末の商家の風物詩といえるでしょう。
〇今週のイベント・ワークショップ
10月31日、11月2日、4日~5日、7日、9日~12日
町家ツアー
住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日(※日曜日・祝日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)
時 間:11:30、14:30
11月3日、6日、13日
町家衆イベント 町家ツアー
江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00
11月3日(木・祝) イベント 乙女文楽
上方の地で生まれ親しんだ芸能。磨かれた芸の技をご覧ください
出演:乙女文楽座
14時~15時
11月5日(土) ワークショップ 『ふくろうのストラップを作ろう』
各回先着10名、1人300円
*当日10時より受付で参加整理券を販売します
①13時30分 ②14時30分
11月6日(日) 町家衆イベント 今昔語り
大阪に残る昔ばなしを、町家の座敷でお聞かせします。
あたたかくなつかしい風情をお楽しみください。
開催日:お茶会と同日
時 間:14:30~15:00
11月6日(日) 町家衆イベント 町の解説
江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。
当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
開催日:第1・3日曜
時 間:13:00~16:00
11月6日(日) イベント 町家でお茶会
町家の座敷で「ほっと一息」一服いかがですか
先着順50名、茶菓代300円
※当日10時30分より8階ミュージアムショップでお茶券を販売します
協力:大阪市役所茶道部
13時~15時
11月12日(土)
イベント 町家寄席-落語
江戸時代にタイムスリップ!大坂の町で、落語をきいてみませんか
出演:桂出丸 桂文五郎
14時~15時
町家衆イベント 町の解説
江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。
当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
開催日:第1・3日曜
時 間:13:00~16:00
11月13日(日) 町家衆イベント おじゃみ(有料)
古布を四角く切って縫い合わせて作るおじゃみ(お手玉)。
作り方をていねいにお教えします。
開催日:第2日曜
時 間:14:00~16:00
11月19日(土)、20日(日)
関西文化の日(11/19・20)は今昔館の入館料(常設展)が無料です!
町家衆イベント 楽市町家
13時~16時
ぜんざい
11時~
100円/杯(なくなり次第終了)
そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。
大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからどうぞ。
「住まい・まちづくり・ネット」では、大阪市立住まい情報センター主催のセミナーやイベントの紹介、専門家団体やNPOの方々と共催しているタイアップイベントの紹介などを行っています。イベント参加の申し込みやご意見ご感想なども、こちらから行える双方向のサイトとなっています。
「住まい・まちづくり・ネット」はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/
初めての方はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/howtouse
「住まい・まちづくり・ネット」では、大阪市立住まい情報センター主催のセミナーやイベントの紹介、専門家団体やNPOの方々と共催しているタイアップイベントの紹介などを行っています。イベント参加の申し込みやご意見ご感想なども、こちらから行える双方向のサイトとなっています。
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