〇今昔館のあまり知られていない展示(その26)
近世のフロアのあまり知られていない展示の16回目は、こちらの写真です。
風呂屋の洗い場に張られた「引き札」です。風呂屋は町の社交場でもあり、芝居興行の広告、店の引き札などが張られました。下の写真は、風呂屋の内部で、手前が脱衣場、奥が洗い場、柘榴口(ざくろぐち)を潜って浴槽に入ります。大坂の風呂屋は元旦を除いて年中無休でした。
「引き札」という言葉は、聞いたこともないという方もおられると思います。
主に広告チラシを指しますが、木製看板と同じ縦長をしており、のちのポスターの先駆けになった「紙看板」も引き札の一種です。広告チラシを家の壁や襖、銭湯に貼ったりもした。とあります。以下、ウィキペディアからの抜粋です。
引き札 、または 引札 (ひきふだ)は、江戸、明治、大正時代にかけて、商店、問屋、仲買、製造販売元などの宣伝のために作られた広告チラシです。広告の歴史資料としてだけでなく、独特の色合いと大胆な図柄から美術品としての価値もある印刷物として蒐集の対象ともなり、各地の博物館に所蔵されるほか、展覧会も開かれています。
初期の引き札は一色か二色でしたが、色鮮やかな引き札は、浮世絵の衰退期に、文明開化で商業活動が盛んになったのに合わせて、日本の木版、石版、銅版、活版印刷の発展とともに大量に作られた、商店のチラシ、折り込み広告、手配りのビラ、景品、付録などの印刷物です。商品の広告だけでなく、開店、改装のお祝い、得意先配り、街頭配りなどにも使われました。
浮世絵に次ぐ手作りの風合いを持った最後の一般印刷物で、近代広告の元祖であるとともに、キャッチコピーの先駆けでもあります。今では美術品として扱われ、また当時の時代的資料の価値もあります。当時商店が扱った衣食住、日用品や産業だけでなく、絵に描かれた出始めの電話、電柱、自動車、電車、飛行機などの歴史資料も見られます。江戸東京、大阪、京都など当時の都市圏のほか、全国に広がりました。サイズは浮世絵より小さいもの、大きいものなどさまざまです。家の壁や襖、銭湯に貼ったりもしました。
13世紀に一遍上人が「南無阿弥陀仏」の札を出したとあるが、天和3年に越後屋が呉服の宣伝に「現金安売り掛け値なし」という引き札を十里四方に出したのが引き札の始まりと言われます。同業者の反発に幕府の検閲も入りましたが、井原西鶴はこれを大商人の手引きと引用しました。その後、平賀源内が1769年(明和6年)に知人の依頼で歯磨き粉の引き札を作ったのが有名になった他、多くの作家が引き札を作成し、話題になりました。
明治、大正期には、浮世絵の伝統も残っており、機械木版刷り、石版摺りなどの導入で、手作りの味を残しながら、大量に印刷できる色鮮やかな引き札が登場しました。
引き札の語源は、「お客を引く」、「引き付ける」、「配る」(配るを引くと言った)から来ているという諸説あります。当初は、札回し、安売り目録書き、口上書、書付、挿広告とも呼ばれました。江戸時代には何十万枚と出されたという記録があり、安政3年には松坂屋が5,500枚出したとある。ひろめ屋が配ったりもした。チラシの語源は、大阪で引き札をまき散らすから来ているといわれます。
明治5年に東京日日新聞から新聞附録で使われ、のちに新聞広告の隆盛とともに取って代わられました。
今昔館では、展示解説のチラシを江戸時代の引き札風にデザインして作成しています。英語版の引き札もあります。
〇今週のイベント・ワークショップ
12月5日、7日~10日、12日、14日~17日
町家ツアー
住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日(※日曜日・祝日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)
時 間:11:30、14:30
12月11日、18日
町家衆イベント 町家ツアー
江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00
12月10日(土)
イベント 町家寄席-落語
江戸時代にタイムスリップ!大坂の町家で、落語をきいてみませんか
出演:林家竹丸 笑福亭呂好
14時~15時
町家衆イベント ワークショップ 『はたき作り』
①13時30分~ ②14時30分~
当日各回先着10名、1人300円
*当日10時より受付で参加整理券を販売します
12月11日(日)
町家衆イベント おじゃみ
古布を四角く切って縫い合わせて作るおじゃみ(お手玉)。
作り方をていねいにお教えします。
開催日:第2日曜
時 間:14:00~16:00
12月17日(土)
町家衆イベント 折り紙
季節に合わせてさまざまな折り紙をお教えします。
作品は持ち帰っていただきます。
開催日:偶数月の第3土曜
時 間:13:30~15:00
12月18日(日)
町家衆イベント 町の解説
江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。
当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
開催日:第1・3日曜
時 間:13:00~16:00
そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。
近世のフロアのあまり知られていない展示の16回目は、こちらの写真です。
風呂屋の洗い場に張られた「引き札」です。風呂屋は町の社交場でもあり、芝居興行の広告、店の引き札などが張られました。下の写真は、風呂屋の内部で、手前が脱衣場、奥が洗い場、柘榴口(ざくろぐち)を潜って浴槽に入ります。大坂の風呂屋は元旦を除いて年中無休でした。
「引き札」という言葉は、聞いたこともないという方もおられると思います。
主に広告チラシを指しますが、木製看板と同じ縦長をしており、のちのポスターの先駆けになった「紙看板」も引き札の一種です。広告チラシを家の壁や襖、銭湯に貼ったりもした。とあります。以下、ウィキペディアからの抜粋です。
引き札 、または 引札 (ひきふだ)は、江戸、明治、大正時代にかけて、商店、問屋、仲買、製造販売元などの宣伝のために作られた広告チラシです。広告の歴史資料としてだけでなく、独特の色合いと大胆な図柄から美術品としての価値もある印刷物として蒐集の対象ともなり、各地の博物館に所蔵されるほか、展覧会も開かれています。
初期の引き札は一色か二色でしたが、色鮮やかな引き札は、浮世絵の衰退期に、文明開化で商業活動が盛んになったのに合わせて、日本の木版、石版、銅版、活版印刷の発展とともに大量に作られた、商店のチラシ、折り込み広告、手配りのビラ、景品、付録などの印刷物です。商品の広告だけでなく、開店、改装のお祝い、得意先配り、街頭配りなどにも使われました。
浮世絵に次ぐ手作りの風合いを持った最後の一般印刷物で、近代広告の元祖であるとともに、キャッチコピーの先駆けでもあります。今では美術品として扱われ、また当時の時代的資料の価値もあります。当時商店が扱った衣食住、日用品や産業だけでなく、絵に描かれた出始めの電話、電柱、自動車、電車、飛行機などの歴史資料も見られます。江戸東京、大阪、京都など当時の都市圏のほか、全国に広がりました。サイズは浮世絵より小さいもの、大きいものなどさまざまです。家の壁や襖、銭湯に貼ったりもしました。
13世紀に一遍上人が「南無阿弥陀仏」の札を出したとあるが、天和3年に越後屋が呉服の宣伝に「現金安売り掛け値なし」という引き札を十里四方に出したのが引き札の始まりと言われます。同業者の反発に幕府の検閲も入りましたが、井原西鶴はこれを大商人の手引きと引用しました。その後、平賀源内が1769年(明和6年)に知人の依頼で歯磨き粉の引き札を作ったのが有名になった他、多くの作家が引き札を作成し、話題になりました。
明治、大正期には、浮世絵の伝統も残っており、機械木版刷り、石版摺りなどの導入で、手作りの味を残しながら、大量に印刷できる色鮮やかな引き札が登場しました。
引き札の語源は、「お客を引く」、「引き付ける」、「配る」(配るを引くと言った)から来ているという諸説あります。当初は、札回し、安売り目録書き、口上書、書付、挿広告とも呼ばれました。江戸時代には何十万枚と出されたという記録があり、安政3年には松坂屋が5,500枚出したとある。ひろめ屋が配ったりもした。チラシの語源は、大阪で引き札をまき散らすから来ているといわれます。
明治5年に東京日日新聞から新聞附録で使われ、のちに新聞広告の隆盛とともに取って代わられました。
今昔館では、展示解説のチラシを江戸時代の引き札風にデザインして作成しています。英語版の引き札もあります。
〇今週のイベント・ワークショップ
12月5日、7日~10日、12日、14日~17日
町家ツアー
住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日(※日曜日・祝日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)
時 間:11:30、14:30
12月11日、18日
町家衆イベント 町家ツアー
江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00
12月10日(土)
イベント 町家寄席-落語
江戸時代にタイムスリップ!大坂の町家で、落語をきいてみませんか
出演:林家竹丸 笑福亭呂好
14時~15時
町家衆イベント ワークショップ 『はたき作り』
①13時30分~ ②14時30分~
当日各回先着10名、1人300円
*当日10時より受付で参加整理券を販売します
12月11日(日)
町家衆イベント おじゃみ
古布を四角く切って縫い合わせて作るおじゃみ(お手玉)。
作り方をていねいにお教えします。
開催日:第2日曜
時 間:14:00~16:00
12月17日(土)
町家衆イベント 折り紙
季節に合わせてさまざまな折り紙をお教えします。
作品は持ち帰っていただきます。
開催日:偶数月の第3土曜
時 間:13:30~15:00
12月18日(日)
町家衆イベント 町の解説
江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。
当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
開催日:第1・3日曜
時 間:13:00~16:00
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そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。
大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからどうぞ。
「住まい・まちづくり・ネット」では、大阪市立住まい情報センター主催のセミナーやイベントの紹介、専門家団体やNPOの方々と共催しているタイアップイベントの紹介などを行っています。イベント参加の申し込みやご意見ご感想なども、こちらから行える双方向のサイトとなっています。
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