〇特別展 中井大和守の建築指図 -世界遺産をつくった大工棟梁- 開催中です
平成28年7月23日(土)~8月28日(日) (※会期中は休まず開館いたします。)
重要文化財「大工頭中井家建築指図」は江戸時代の大工頭・中井大和守と配下の棟梁衆が作図した建築設計図です。中井大和守がつくった建物は、大阪城、江戸城、二条城、名古屋城、京都御所、清水寺、知恩院、北野天満宮、方広寺など日本を代表する建物で、現存する作品の多くは国宝や世界遺産になっています。建築指図の多くは300年以上の年月を経て、破損が進んでいました。そこで平成25年度から3ヵ年にわたって、国庫補助と住友財団の助成による保存修理を行いました。
この展覧会では、修理された建築指図を中心に「大工頭中井家建築指図」を一堂に公開し、日本建築の意匠と技術の真髄に迫ります。
詳しくはこちらをどうぞ。≫http://konjyakukan.com/korekara.html
関連イベントとして、谷直樹館長による講演会「建築指図を深読みする-修復を終えた江戸時代の建築絵図から見えてきたもの」を8月21日(日)10:30から開催します。詳しくは、こちらをどうぞ。
≫http://konjyakukan.com/kikakutenji.html#kikakutenji20160821
また、講演会のほかに、谷直樹館長によるギャラリートークを開催します。
開催日時:8月14日(日)、8月28日(日)、それぞれ14:00から30分程度の予定。
〇今昔館のあまり知られていない展示(その9)
大阪くらしの今昔館に村野藤吾、安藤忠雄の作品が展示されています。
え~そんなんあったかなぁ?という方が多いと思います。特別展ではありません。常設展示の8階近代のフロア「モダン大阪 パノラマ遊覧」の近代都市住宅年表のコーナーにあるのです。
明治以降から現代までの大阪の住まいと暮らしの歴史を、「都市住宅の変容」を軸に、市街地や郊外居住の変化などの流れも含めて年表にまとめたもので、この年表の下の段には各時代の代表的な住宅の立面図が同じスケールで描かれています。このパネルをじっくり見ると、村野藤吾さん、安藤忠雄さんの作品が見つかります。
大阪パンションは、1932年に、大阪南郊の西成区玉出に存在したアパートメントホテルです。村野藤吾が渡辺節建築事務所から独立して間もない時期に手がけた作品です。
建物は、4階建てのパンション(ペンション、フランス語で下宿屋の意)部分と2階建てのアパート部分からなり、それらがL字形の敷地に合わせて配置されています。個室はプライバシーと採光への配慮から雁行して接続しています。その結果現れる連続して屈折する白色に近い外壁面とバルコニーがもたらす陰影や、外壁面と同面に納められた水平連続窓の扱いなど、村野作品の中でも造形的にもっとも顕著にインターナショナルスタイルの特色を見せるものの1つといえます。内部にはサロンやバー、ビリヤード室が設けられ、地元の名士が集う社交場にもなったといいます。形態的特徴だけでなく提案された生活様式の点でもきわめて先進的な建築でありました。以上、「村野藤吾 建築案内」(TOTO出版)より引用させていただきました。
住吉の長屋(すみよしのながや)は、建築家・安藤忠雄の初期の代表的住宅建築です。
1976年(昭和51年)2月竣工、大阪市住吉区の三軒長屋の真ん中の1軒を切り取り、中央の三分の一を中庭とした鉄筋コンクリート造りの小住宅。総工費予算は解体費を含め1000万円。外に面しては採光目的の窓を設けず、採光は中庭からだけに頼っています。玄関から内部に入ると居間があり、台所や2階に行くには中庭を通らねばなりません。限られた予算と敷地という厳しい条件の中で、建蔽率などの多くの条件をクリアしながら通風や採光を確保し、豊かな空間を創作するため機能性や便利さを犠牲にしてまで、真に必要な生活の質を究極にまで突き詰め、機能性や連続性に絶対的価値をおくことに疑問を持っていたという安藤の渾身の表現であり、関西に根付いた長屋の住み方を現代風にアレンジしたものとして高く評価される一方で、「使いにくい」、「雨の日に傘を差さないとトイレに行けない」などの当然起こりうるべき非難もありました。
近畿地方(京都、大阪)の長屋住宅は、中庭・通り庭・後庭を備えることを理想とする住宅様式です。しかし敷地が充分でない場合など、良好でない住環境となることも少なくありません。 安藤自身がそうした住環境に長年住み続けて、生活にとって重要である通風、採光、日照などの確保を知悉していたことから、大胆なデザインによる革新的な住宅が着想されました。
敷地は間口2間、奥行き7件で14坪しかなく、施主の当初の意向など到底反映されないと考えた安藤は、長屋をすっぱり切り取ってコンクリートの箱を入れ、抽象的な芸術に近いような物にしたいと考えました。 安藤曰く「単純ではあるけれども実際には単純ではない、物理的にはどれほど小さな空間であっても、その小宇宙のなかにかけがえのない自然があり豊かさがあるような住宅をつくりたかったのです。」と述べています。また、全体の約三分の一を中庭にすることで、建ぺい率60%でも敷地いっぱいに建てられる合理性もあると考えました。西洋的な環境の中に日本的感性を持ち込むため、日本建築で採用されてきた寸法を採用し、7尺5寸(約2.25m)という天井の高さを決めたとされます。内装材や家具などは天然素材を使用、床は石材、フローリング・家具は木材です。
1979年(昭和54年)に、日本建築学会賞を受賞。2006年(平成18年)にはDOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築に選ばれています。以上、ウィキペディアより引用させていただきました。
〇今週のイベント・ワークショップ
◆7月20日から9月4日までの間は、休まず開館いたします。
8月8日~13日、15日~20日、22日~27日、29日~9月3日
町家ツアー
住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日(※日曜日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)
時 間:11:30、14:30
8月14日(日)、21日、28日
町家衆イベント 町家ツアー
江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00
8月11日(木・祝)
ワークショップ 『うちわを作ろう』
①13時30分 ②14時30分
当日先着10名、参加費300円
*当日10時より受付で参加整理券を販売します
講師:大阪くらしの今昔館 町家衆
8月13日(土)、14日(日)
イベント 今昔館で夏祭り ― 楽市町家 ―
町家の店先に町家衆手作りのかわいい商品が並びます
13時~16時
講師:大阪くらしの今昔館 町家衆
8月14日(日)
町家衆イベント おじゃみ(有料)
古布を四角く切って縫い合わせて作るおじゃみ(お手玉)。
作り方をていねいにお教えします。
時 間:14:00-16:00
8月20日(土)
町家衆イベント 折り紙
季節に合わせてさまざまな折り紙をお教えします。作品は持ち帰っていただきます。
時 間:13:30~15:00
8月21日(日)
イベント 町家でお茶会
町家の座敷で「ほっと一息」一服いかがですか
先着順50名、茶菓代300円
※ 当日10時30分より8階ミュージアムショップでお茶券を販売します
協力:大阪市役所茶道部
時 間:13時~15時
8月21日(日)
町家衆イベント 今昔語り
大阪に残る昔ばなしを、町家の座敷でお聞かせします。あたたかくなつかしい風情をお楽しみください。
時 間:14:30~15:00
8月21日(日)
町家衆イベント 町の解説
江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
時 間:13:00~16:00
そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。
平成28年7月23日(土)~8月28日(日) (※会期中は休まず開館いたします。)
重要文化財「大工頭中井家建築指図」は江戸時代の大工頭・中井大和守と配下の棟梁衆が作図した建築設計図です。中井大和守がつくった建物は、大阪城、江戸城、二条城、名古屋城、京都御所、清水寺、知恩院、北野天満宮、方広寺など日本を代表する建物で、現存する作品の多くは国宝や世界遺産になっています。建築指図の多くは300年以上の年月を経て、破損が進んでいました。そこで平成25年度から3ヵ年にわたって、国庫補助と住友財団の助成による保存修理を行いました。
この展覧会では、修理された建築指図を中心に「大工頭中井家建築指図」を一堂に公開し、日本建築の意匠と技術の真髄に迫ります。
詳しくはこちらをどうぞ。≫http://konjyakukan.com/korekara.html
特別展 中井大和守の建築指図 -世界遺産をつくった大工棟梁- |
関連イベントとして、谷直樹館長による講演会「建築指図を深読みする-修復を終えた江戸時代の建築絵図から見えてきたもの」を8月21日(日)10:30から開催します。詳しくは、こちらをどうぞ。
≫http://konjyakukan.com/kikakutenji.html#kikakutenji20160821
また、講演会のほかに、谷直樹館長によるギャラリートークを開催します。
開催日時:8月14日(日)、8月28日(日)、それぞれ14:00から30分程度の予定。
方広寺大仏殿 重要文化財 中井正知氏・中井正純氏蔵
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清水寺絵図(部分) 重要文化財 中井正知氏・中井正純氏蔵
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「知恩院(部分)」重要文化財 中井正知氏・中井正純氏蔵 |
〇今昔館のあまり知られていない展示(その9)
大阪くらしの今昔館に村野藤吾、安藤忠雄の作品が展示されています。
え~そんなんあったかなぁ?という方が多いと思います。特別展ではありません。常設展示の8階近代のフロア「モダン大阪 パノラマ遊覧」の近代都市住宅年表のコーナーにあるのです。
明治以降から現代までの大阪の住まいと暮らしの歴史を、「都市住宅の変容」を軸に、市街地や郊外居住の変化などの流れも含めて年表にまとめたもので、この年表の下の段には各時代の代表的な住宅の立面図が同じスケールで描かれています。このパネルをじっくり見ると、村野藤吾さん、安藤忠雄さんの作品が見つかります。
8階近代のフロアの「近代都市住宅年表」のコーナー |
大阪パンションは、1932年に、大阪南郊の西成区玉出に存在したアパートメントホテルです。村野藤吾が渡辺節建築事務所から独立して間もない時期に手がけた作品です。
建物は、4階建てのパンション(ペンション、フランス語で下宿屋の意)部分と2階建てのアパート部分からなり、それらがL字形の敷地に合わせて配置されています。個室はプライバシーと採光への配慮から雁行して接続しています。その結果現れる連続して屈折する白色に近い外壁面とバルコニーがもたらす陰影や、外壁面と同面に納められた水平連続窓の扱いなど、村野作品の中でも造形的にもっとも顕著にインターナショナルスタイルの特色を見せるものの1つといえます。内部にはサロンやバー、ビリヤード室が設けられ、地元の名士が集う社交場にもなったといいます。形態的特徴だけでなく提案された生活様式の点でもきわめて先進的な建築でありました。以上、「村野藤吾 建築案内」(TOTO出版)より引用させていただきました。
立面パネルの大阪パンション |
住吉の長屋(すみよしのながや)は、建築家・安藤忠雄の初期の代表的住宅建築です。
1976年(昭和51年)2月竣工、大阪市住吉区の三軒長屋の真ん中の1軒を切り取り、中央の三分の一を中庭とした鉄筋コンクリート造りの小住宅。総工費予算は解体費を含め1000万円。外に面しては採光目的の窓を設けず、採光は中庭からだけに頼っています。玄関から内部に入ると居間があり、台所や2階に行くには中庭を通らねばなりません。限られた予算と敷地という厳しい条件の中で、建蔽率などの多くの条件をクリアしながら通風や採光を確保し、豊かな空間を創作するため機能性や便利さを犠牲にしてまで、真に必要な生活の質を究極にまで突き詰め、機能性や連続性に絶対的価値をおくことに疑問を持っていたという安藤の渾身の表現であり、関西に根付いた長屋の住み方を現代風にアレンジしたものとして高く評価される一方で、「使いにくい」、「雨の日に傘を差さないとトイレに行けない」などの当然起こりうるべき非難もありました。
近畿地方(京都、大阪)の長屋住宅は、中庭・通り庭・後庭を備えることを理想とする住宅様式です。しかし敷地が充分でない場合など、良好でない住環境となることも少なくありません。 安藤自身がそうした住環境に長年住み続けて、生活にとって重要である通風、採光、日照などの確保を知悉していたことから、大胆なデザインによる革新的な住宅が着想されました。
敷地は間口2間、奥行き7件で14坪しかなく、施主の当初の意向など到底反映されないと考えた安藤は、長屋をすっぱり切り取ってコンクリートの箱を入れ、抽象的な芸術に近いような物にしたいと考えました。 安藤曰く「単純ではあるけれども実際には単純ではない、物理的にはどれほど小さな空間であっても、その小宇宙のなかにかけがえのない自然があり豊かさがあるような住宅をつくりたかったのです。」と述べています。また、全体の約三分の一を中庭にすることで、建ぺい率60%でも敷地いっぱいに建てられる合理性もあると考えました。西洋的な環境の中に日本的感性を持ち込むため、日本建築で採用されてきた寸法を採用し、7尺5寸(約2.25m)という天井の高さを決めたとされます。内装材や家具などは天然素材を使用、床は石材、フローリング・家具は木材です。
1979年(昭和54年)に、日本建築学会賞を受賞。2006年(平成18年)にはDOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築に選ばれています。以上、ウィキペディアより引用させていただきました。
立面パネルの住吉の長屋 |
〇今週のイベント・ワークショップ
◆7月20日から9月4日までの間は、休まず開館いたします。
8月8日~13日、15日~20日、22日~27日、29日~9月3日
町家ツアー
住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日(※日曜日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)
時 間:11:30、14:30
8月14日(日)、21日、28日
町家衆イベント 町家ツアー
江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00
8月11日(木・祝)
ワークショップ 『うちわを作ろう』
①13時30分 ②14時30分
当日先着10名、参加費300円
*当日10時より受付で参加整理券を販売します
講師:大阪くらしの今昔館 町家衆
8月13日(土)、14日(日)
イベント 今昔館で夏祭り ― 楽市町家 ―
町家の店先に町家衆手作りのかわいい商品が並びます
13時~16時
講師:大阪くらしの今昔館 町家衆
8月14日(日)
町家衆イベント おじゃみ(有料)
古布を四角く切って縫い合わせて作るおじゃみ(お手玉)。
作り方をていねいにお教えします。
時 間:14:00-16:00
8月20日(土)
町家衆イベント 折り紙
季節に合わせてさまざまな折り紙をお教えします。作品は持ち帰っていただきます。
時 間:13:30~15:00
8月21日(日)
イベント 町家でお茶会
町家の座敷で「ほっと一息」一服いかがですか
先着順50名、茶菓代300円
※ 当日10時30分より8階ミュージアムショップでお茶券を販売します
協力:大阪市役所茶道部
時 間:13時~15時
8月21日(日)
町家衆イベント 今昔語り
大阪に残る昔ばなしを、町家の座敷でお聞かせします。あたたかくなつかしい風情をお楽しみください。
時 間:14:30~15:00
8月21日(日)
町家衆イベント 町の解説
江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
時 間:13:00~16:00
そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。
大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからどうぞ。
「住まい・まちづくり・ネット」では、大阪市立住まい情報センター主催のセミナーやイベントの紹介、専門家団体やNPOの方々と共催しているタイアップイベントの紹介などを行っています。イベント参加の申し込みやご意見ご感想なども、こちらから行える双方向のサイトとなっています。
「住まい・まちづくり・ネット」はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/
初めての方はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/howtouse
「住まい・まちづくり・ネット」では、大阪市立住まい情報センター主催のセミナーやイベントの紹介、専門家団体やNPOの方々と共催しているタイアップイベントの紹介などを行っています。イベント参加の申し込みやご意見ご感想なども、こちらから行える双方向のサイトとなっています。
「住まい・まちづくり・ネット」はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/
初めての方はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/howtouse
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